NSF認証

NSF認証はなぜグローバルスタンダードなのか

NSFの正式名称はNational Sanitation Foundation(国立公衆衛生財団)で、消費者の健康を守るために米国で設立された第三者認証機関です。
NSFは「飲料水」「食品」「衣料品」「コスメ」、そしてそれらの製造機器などを検査・認証の対象としています。浄水器はNSFが検査対象とする代表的な製品のひとつです。

私たちが飲食したり、肌に付ける、これらの製品は、人々の健康に直結するものです。
ですから、製造会社が自身で行う検査や自己認証だけでは不十分であり、NSFという第三者による厳しい検査と認証が必要だというのが、世界の共通認識なのです。

検査の厳しさで見るJISとNSFの違い

重金属とPFASを例に、検査方法や評価基準を見てみます。

1. 試験水の含有濃度の違い

NSF基準は、JIS基準に比べて高濃度の有害物質を除去できるかを厳しく検証しています。

JIS S3201 NSF基準
試験水中の鉛濃度は0.05 mg/L(50 µg/L) 試験水中の鉛濃度は0.15 mg/L(150 µg/L)
JISより3倍高い濃度で試験。
PFAS JIS(JWPA基準) NSF基準
試験水中のPFAS濃度は50 ng/L 試験水中のPFAS濃度は1500 ng/L
JISより30倍高い濃度で試験。

2. 試験条件の多様性

NSF基準は、より多様な水質条件での性能を確認しており、実際の使用状況に近い形で評価しています。

JIS S3201 NSF基準
鉛除去試験では特定の条件での検証が中心。
一般的な水道水の環境を想定している。
pH6.5(酸性)とpH8.5(アルカリ性)の両条件で試験を実施。
様々な水質環境を想定して性能を評価。

3. 除去率の基準

NSF基準は、除去率の面でもJIS基準より厳しい水準を求めています。

JIS S3201 NSF基準
80%以上の除去が合格基準。 99%以上の除去が求められる
PFAS JIS S3201 NSF基準
80%以上(JWPA基準に準拠) 95%以上の除去率が必要

NSFの認証プログラム

NSF認証を取得するには、下記項目に合格する必要があります。
製品の厳しい試験はもちろんですが、それ以外にも多くの条件をクリアする必要があります。

  1. 材料の安全性
  2. 本体の耐久性
  3. 性能評価
  4. 販促物のチェック
  5. 1年に1回の工場の抜き打ち検査
  6. 5年に1回の再認証
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