2023.12.02
【細菌感染】水道水で粉ミルクを割るのは要注意!正しい調乳方法とは?
- 「ミルクを水道水で作っていますが、赤ちゃんにあたえても健康被害はありませんか?」
- 「夜中に急いで粉ミルクを割っていて、うっかり水道水をそのまま使ってしまいました」
- 「最近になってPFAS汚染について知りました。日本の水道水は赤ちゃんにとって安全でしょうか?」
マルチピュアでは、お客様の水道水に関するお悩みを解決するべく、日々のご心配やご懸念をお客様サポートが承っております。粉ミルクを水道水で調乳しているママさんやパパさんからは、上記のようなメッセージをいただく機会も少なくありません。
基本的には水道水を一度沸騰させ、70度以上のお湯で粉ミルクを溶かしていることを前提にすれば、日本の水道水は問題なく調乳に活用できます。けれども昨今の有害物質汚染状況を加味すれば、まったく懸念点がないわけではありません。
そこで今回の記事では、粉ミルクを溶かすための水の種類や注意点にフォーカスし、赤ちゃんの健康を第一に考えた調乳方法を探っていきます。
粉ミルクと水道水によるミルク作りの基本(厚生労働省・WHOのガイドライン)

まずは社会的に定説となっている粉ミルクの取り扱い方を確認しましょう。厚生労働省やWHOのガイドラインによれば、ミルクを水道水で作る場合、必ず事前に水道水を100℃で1分以上しっかり沸騰させることがすすめられています。
100℃・1分以上の煮沸によって、水道水に含まれる残留塩素や水道配管からの汚染物質を除去し、また、一般的な細菌をしっかり死滅させることができます。
沸騰させたあとには、70℃以上まで冷ましてから粉ミルクを溶かしましょう。許容できる温度まで冷ましてから調乳することで、栄養成分の損失を抑えつつ、十分な殺菌効果を保つことができます。*1
*1 厚厚生労働省「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」
なぜ粉ミルクを70度以上のお湯で割る必要があるのか?(サカザキ菌のリスク)

粉ミルクにはサカザキ菌(Cronobacter sakazakii)が混入している可能性があります。この細菌は乳児に重篤な感染症を引き起こす危険性があり、70度以上のお湯で粉ミルクを溶かすことで確実に殺菌できます。
WHOの調乳ガイドラインでも70度以上での調乳が推奨されており、この温度であれば栄養成分を損なうことなく安全性を確保できます。*2
*2 WHO「Guidelines for the safe preparation, storage and handling of powdered infant formula」2007
「100℃で煮沸」と「70℃以上で調乳」の意味とは?煮沸温度の重要なポイント
- 100℃で煮沸する目的:水道水の安全性の確保
- 70℃で調乳する目的:粉ミルクの安全性の確保
各工程のどちらにも欠かせない役割があります。目的を理解して調乳すると、失敗するリスクを減らせるはずです。
はじめに水道水を100℃で1分間以上しっかり沸騰させることによって、残留している塩素や一般的な細菌、さらに配管から混入する可能性のある汚染物質を取り除くことができます。
その後、沸騰させたお湯を70℃以上まで冷ましてから粉ミルクを溶かしてください。70℃以上のお湯を使うことで、粉ミルクに混入しているかもしれないサカザキ菌を殺菌でき、栄養成分も損なわずに安全に調乳することが可能となります。
赤ちゃんのミルクを水道水+粉ミルクで作るメリット

日本の水道水は浄水場において厳しい安全基準で管理されており、粉ミルクの調乳に使う場合にも基本的には安心して利用できます。
第一のメリットは、コストと手軽さ。また、国内メーカーの多くが水道水による調乳を推奨していることも利点のひとつであると言えます。
その一方、日本には高度成長期に敷設された古い水道配管がいまだ残存しており、鉛やアスベストに暴露する危険性が身近にあることや、近年問題視されているPFAS汚染などの有害物質リスクも存在します。
赤ちゃんの健康を守るためには、調乳において正しい手順を守ることや、必要に応じて浄水器を利用することをおすすめします。
ミルクに水道水を利用するメリット1.コストパフォーマンスが優秀
水道水を調乳に利用する最大の魅力は、その経済性にあります。1リットルあたり約0.1円〜0.15円と非常に安く、毎日ミルクを作るご家庭でも家計への負担をほとんど感じずに済むでしょう。
たとえば1ヶ月の水代をペットボトルのミネラルウォーターやウォーターサーバーのRO水と比べてみると、水道水ならわずか10円程度で済むのに対し、ペットボトルの水は約3,000円、ウォーターサーバーを利用すると約8,500円もかかります。
水道水はペットボトルやウォーターサーバーと比べ、長期的に見ても大幅な節約につながることがわかります。
レンタル浄水器を使えば「もっと安全、もっと安い」

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水道水をそのまま使うことに抵抗のあるご家庭は、まずはマルチピュアの公式レンタルサービスから始めてみてはいかがでしょうか。解約手数料も一切かからず初回2ヶ月完全無料でお試し利用できる無料キャンペーン中です。
ミルクに水道水を利用するメリット2.蛇口をひねるだけで無限に利用できる
水道水は、自宅でも旅行先でも全国どこでも蛇口をひねるだけで24時間利用できるという利便性があります。
日本の水道水は、世界諸国の水道事情と比べれば、細菌や有害物質に暴露するリスクが極めて低いのが特徴です。浄水場では高度なろ過や消毒処理が施されており、厳格な水道水質基準を満たした上で供給されています。
外出先の水道水の品質が、ほとんど自宅同様であるということは大きなメリットであると言えます。どこにいても赤ちゃんに安定した品質でミルクを作ってあげられる確約があることは、あたえる側のママやパパの安心につながります。
ミルクに水道水を利用するメリット3.日本の粉ミルクに最適
日本の水道水は硬度100mg/L以下の軟水で、赤ちゃんの未熟な腎臓や消化器官に負担をかけにくいという特徴があります。さらには厳格な水質基準を満たしており、衛生面でも高い安全性が確保されています。
そこで和光堂、明治、森永などの日本国内の主要な粉ミルクメーカーは、日本の水道水を基準に粉ミルクを製造しています。ミネラルバランスは日本の水道水の成分に合わせて最適化されており、過剰なミネラル摂取や栄養バランスの乱れを防ぐ設計とされています。
こうした理由から、日本で販売されている粉ミルクで調乳をするなら水道水を利用することが最も適していると考えられます。*3
*3 株式会社明治「粉ミルクを作る時はどのような水を使ったらよいですか」, 森永乳業株式会社「育児用ミルクを作るときは、どのような水を使ったらよいですか。」, 和光堂株式会社「粉ミルクの調乳に使用する水(お湯)について」
水道水を調乳に使う際のリスクとデメリット

水道水は経済的で便利であるというメリットもありますが、一方で残留塩素によるカルキ臭やトリハロメタンの発生、古い配管からの重金属などの溶出、貯水槽の細菌汚染といった問題もあります。
最近では水源において有機フッ素化合物「PFAS」やマイクロプラスチックなどの新たな汚染物質の混入リスクもあります。とくに乳幼児は大人より免疫力が低いため、これらのリスクを理解して適切な対策を取る必要があります。
水道水をそのまま使うデメリット1.残留塩素とトリハロメタンによる健康被害
浄水場では殺菌処理のために水道水に次亜塩素酸ナトリウムといった塩素を添加しており、これが原因となって水道水には消毒生副生成物「トリハロメタン」が生じます。
トリハロメタンは主にクロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4種類からなり、発がん性が心配されている有害物質です。なかでもクロロホルムは国際がん研究機関(IARC)により「Group 2B(ヒトに対して発がん性がある可能性)」に分類されています。
水道水をそのまま使うデメリット2.水道配管から重金属が溶出するリスク
水道配管システムにも一部問題があります。日本では1980年代以前の建物では鉛管が使われていることがあり、水道水質基準値(0.01mg/L)を超える鉛の溶出がたびたび報告されています。
鉛は神経系に蓄積し、乳幼児の脳発達に深刻な影響を与える可能性があります。
そのほかマンションの貯水槽では、清掃不足や密閉性の問題によってレジオネラ菌や大腸菌が繁殖するリスクがあります。長期的な健康影響が懸念されるため、重金属への暴露や細菌感染には注意を要します。
水道水をそのまま使うデメリット3.浄水場で除去されない新興汚染物質の存在
近年の水道水汚染においてとくに問題になっているのは、有機フッ素化合物「PFAS」やマイクロプラスチックなどの新興汚染物質です。
PFASは環境中で分解されにくく、長期間残留する性質があるため、乳幼児の体内に蓄積されてしまうリスクがあります。マイクロプラスチックは環境中に広く拡散しており、従来の浄水処理では完全に除去することが困難な状況です。
そのほか、医療機関や家庭から排出される薬剤の残留物も新興汚染物質として注目されており、同じく除去が困難な物質の一例です。
これらの有害物質が長期的に健康に与える影響についてはまだ十分な研究が進んでおらず、今後の評価が急務となっています。
赤ちゃんのミルク作りには「浄水器」がおすすめ

日本の水道水は水質基準が厳しく定められており、ミネラルのバランスも整っています。ただし、トリハロメタンといった塩素消毒の際に生じる副産物、古い鉛管などから溶け出す重金属、有機フッ素化合物「PFAS」といった問題視されている汚染物質が混入してしまう可能性があります。
赤ちゃんの免疫機能はまだ十分に発達していないため、こうした微量の汚染物質に対して敏感に反応することも。可能なかぎり浄水器を設置して、水道水から不純物を除去しましょう。
創業50年来、世界80か国以上のファミリーが愛用する浄水器「マルチピュア」

創業50年来、世界80か国以上に愛用者のいる浄水器ブランドMULTIPURE(マルチピュア)は、世界中の子どもたちの健康をお守りしています。
ウイルス・バクテリア・ヒ素まで除去できるのは、世界で唯一、マルチピュアの浄水器だけ。水道水に含まれる最大104種類の有害物質や不純物を、ほとんど100%近くまで除去することができます。
ウォーターサーバーやペットボトルよりも圧倒的に低コスト。本体のお手入れもしやすく、フィルター交換もかんたんなので、手間をかけずに衛生状態を安全に整えることができます。
粉ミルクを水道水でそのまま割ってしまった場合の対処法

煮沸していない水道水でミルクをそのまま作ってしまった場合の対処法を解説します。
まずは作ったミルクはすぐに廃棄し、正しい手順で作り直しましょう。100度で1分間以上沸騰させたあとの湯を70度以上まで冷ますことがポイントです。
もしも赤ちゃんに飲ませてしまった場合には、体調変化に注意深く気を配ってください。粉ミルクにはサカザキ菌などの細菌が含まれている可能性があり、赤ちゃんの免疫力は大人より低いため、感染リスクが高まります。
対処のステップ1.水道水で割ってしまったミルクはすぐに廃棄する
水道水をそのまま使用したミルクは、絶対に赤ちゃんにあたえないようにしましょう。
たとえ少量であってもサカザキ菌などの細菌が水中に繁殖している可能性があります。新生児・生後6ヶ月未満の乳児はとくに免疫システムが未発達であるため、細菌性胃腸炎や敗血症などの感染症リスクが高い状態にあります。安全を最優先に考え、迷わずミルクは廃棄するようにしましょう。
対処のステップ2.WHOガイドラインに準拠した調乳手順で新しいミルクを作る
正しい手順でミルクを作り直しましょう。水道水を100度まで完全に沸騰させたあと、70度以上の高温で粉ミルクを溶解します。
その後、流水などで37度程度まで急速冷却し、乳児の体温に近い温度にしてからミルクを摂取させましょう。
対処のステップ3.万が一飲ませてしまったら赤ちゃんの様子を観察する
もしも水道水を煮沸せずに使用したミルクを赤ちゃんに飲ませてしまった場合、まずは、赤ちゃんの様子をしっかりと見守ってください。発熱、下痢、嘔吐、機嫌が悪い、食欲不振などの症状が出ていないか、24~48時間は注意深く観察することをおすすめします。
細菌性胃腸炎や敗血症の初期症状を見逃さないことが大切です。必要に応じて小児科医にも相談しましょう。
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